はじめに
副業解禁やFIREブームの流れで、区分マンション投資に注目するサラリーマンが増えています。ローンが通りやすく、手軽に始めやすいことから「初めての不動産投資」に選ばれがちですが、実は“落とし穴だらけ”。慎重な判断をしないと、長期的にマイナスになってしまうこともあります。
本記事では、サラリーマン投資家がやりがちな「区分マンション投資の失敗例」を7つに絞って、具体的に紹介します。
私自身も不動産投資家として様々なスキームを見てきましたが、「ここを知らずに始めたら痛い目を見るな」と感じるポイントを中心に解説していきます。特に「今から投資を始めたい」「副収入を得たい」と考えている人にこそ読んでほしい内容です。
① 表面利回りだけで判断してしまう
「利回り10%超え!」と書かれた広告を見て、飛びついてしまうケースは多いです。しかし、その数字は”表面利回り”にすぎず、実際の手残りを示す”実質利回り”とは大きく異なります。
管理費、修繕積立金、固定資産税、火災保険、空室リスクなどを加味すると、手取りは大幅に減少。家賃が月8万円でも、手元に残るのはマイナスということも珍しくありません。

最初の頃、利回り5%って書いてあったから「お、儲かるじゃん!」って飛びつきかけたけど、経費引いたらまさかの赤字。やっぱ“手残り”で見るのが大事。不動産は”現金製造機”。でも経費とメンテナンスコストを見誤ると、赤字マシンになります。
② 物件価格が相場より割高でも「買えてしまう」
会社員の信用力は高いため、収入があるだけで金融機関のローンが通ってしまうことがあります。その結果、実は相場より割高な物件を買わされることも。
「買えたから正解」ではなく、「本当にその価格で価値があるのか?」という目線を持つことが重要です。
特にワンルーム業者が提案する新築マンションは、利回りが低く、出口で苦しむケースが多いです。中古との比較もせずに即決してしまうのは危険です。

ローンが通ると“買えた=正解”って思っちゃうんだよね。でも後から相場調べたら「え、これ高くね?」ってなる人、マジで多い。
③ 新築プレミアムという幻想
“新築マンション=価値が高い”と思い込んでいませんか?実は新築物件は、完成直後から価値が下がる「新築プレミアム」というコストを含んでいます。建築費や広告費、販売会社のマージンが乗っているため、購入時点で既に2〜3割割高というケースも。
特にワンルームマンションの場合、購入してすぐに中古扱いになり、資産価値はガクッと落ちます。これに気づかず「新築だから安心」と思ってしまうと、売却時に大きな損失を出すことになりかねません。

俺も最初は“せっかく買うなら新築でしょ”って思ってたけど、実際は買った瞬間に価値が落ちる。見栄じゃなくて、数字を見ようぜ。
③ サブリース契約に安心してしまう
「空室リスクゼロ」「毎月安定収入」と謳われるサブリース。一見安心のようですが、契約書をよく読むと”家賃改定あり”や”中途解約可能”などの文言が隠れていることも。
結果的に、いつの間にか家賃が下がり、思っていた収益が得られなくなるケースが後を絶ちません。さらに、借主が管理会社なので、入居者の質や対応にも限界があります。近年では悪質なサブリース契約が横行しており、無きを見るオーナーさんが多いことが見受けられます。

“30年間家賃保証”って書いてあったのに、2年後に家賃下げられて「え、話違くない?」ってパターン、俺の周りでもよく聞くよ。
④ 「都心なら安心」という思い込み
確かに都心部は需要が高いですが、そのぶん競合物件も多く、差別化ができないと空室リスクが高まります。また、築古で家賃設定が微妙な物件は、すぐに埋まるとは限りません。
エリアだけで判断せず、”物件のスペックと周囲の競合”をセットで見ることが大切です。

俺も最初は“都内なら空室出ないでしょ”って思ってた。でも蓋を開けたらライバル物件だらけ。築年数とか内装とか、ちゃんと比較されるんだよね。

都心=安全とは限らない。競合の多さや築年数で、”埋まらないマンション”も意外と多い。
⑤ 修繕積立金の“増額予定”を見落とす
物件購入当初は安かった修繕積立金。実は10年後に2倍・3倍に増額される予定のケースもあります。築年数が古いほど、将来的な修繕が増えるのは当然の流れです。
長期修繕計画表や過去の総会議事録をチェックして、将来的なコストの増加を見込んでおくことが重要です。

買うときって“今の金額”しか見ないけど、数年後に2倍になるとか普通にある。長期修繕計画、地味だけどマジ重要!
⑥ 売却出口まで考えていない
購入時は「将来売ればいい」と考えていても、実際にはローン残債>売却価格となり、出口を塞がれてしまうケースが多発。
相場の変化や築年数に応じた価値の減少も加味し、「売れるタイミング」と「売り方」を購入前から想定しておく必要があります。
将来の買い手がどんな人か、物件に魅力が残るか、出口価格はローン返済を上回るか。これらを考えずに買うのは非常にリスキーです。

買ったはいいけど、“売れない”って地獄だよね。俺は出口が見えない物件は絶対に手を出さないようにしてる。

“利益は買う時ではなく、売る時に確定する”って鉄則。出口設計なき買い物はただのギャンブル。
⑦ 自主管理のリスクを知らない
管理会社が機能しておらず、修繕もされないまま放置されているマンションもあります。理事会の頻度や管理状態、滞納率などは物件価値に直結します。
どんな人が管理しているか?修繕積立は適正か?を契約前にしっかり確認するようにしましょう。見学時には共用部の清掃状況なども要チェックです。

“管理費が安い”って喜んでたら、実は管理組合がほぼ機能してなくて草ボーボーの物件だったって話も聞いたよ。ホント中身チェック大事!
まとめ
区分マンション投資は、確かにサラリーマンでも始めやすい不動産投資の入口です。
ただし、“入口が易しい=利益が出しやすい”わけではありません。むしろ、表面利回りや安易なサブリースに惑わされず、収支・管理・出口戦略まで冷静に見られる人だけが成功できる世界です。
特に不動産投資は最初の1物件目が肝心です。ここでつまづいてしまうと2件目が買えなくなりますからね。
慎重に、だけども怖がっていては何もできないので、ジャッジする力を身に着けていく必要があります。
以上、最後まで読んでいただきましてありがとうございました!

手軽さの裏にある”リスクと見えないコスト”を知ったうえで、勝てる投資家になってほしい。それが賢者の不動産投資。