不動産投資で安定した収益を上げるためには、立地や価格だけでなく「見せ方」にも注目する必要があります。
近年注目を集めているのが「ホームステージング」という手法です。
家具やインテリアを配置し、物件をモデルルームのように演出することで、購入希望者や入居希望者の心をつかみ、売却価格の上昇や空室リスクの軽減につなげることができます。
本記事では、不動産投資におけるホームステージングの効果、費用対効果、そして実際にどう活用すれば収益を最大化できるのかを解説していきます。
ホームステージングとは何か
ホームステージングとは、売却や賃貸に出す前の物件を「モデルルーム」のように演出する手法のことを指します。
家具や照明、小物を配置し、生活のイメージがしやすい空間をつくることで、購入希望者や入居希望者に好印象を与えるのが目的です。
空室のままでは広さの感覚がつかみにくく、生活イメージも湧きません。
そこでプロのステージャーが配置した家具や装飾が「ここで暮らす未来像」を見せてくれるのです。
特に中古物件や築古物件では、ステージングによって古さをカバーし、温かみやおしゃれさを演出する効果が大きくなります。
欧米ではすでに一般的な販売戦略として普及しており、日本でも近年「早く売れる」「高く貸せる」といった成果から注目度が高まっています。

私もこれまでに多くの物件を見てきましたが、家具が置かれているかどうかで印象は大きく変わります。ステージング済みの物件は「ここに住んでみたい」と自然に思わせてくれる。まさに投資家が成果を上げるための“仕掛け”だと感じます。
第1章|なぜ不動産投資にホームステージングが効くのか
不動産投資においては、「物件の価値=立地と建物」だと思われがちですが、実は購入検討者や入居者が抱く“第一印象”が意思決定を大きく左右します。
その第一印象をコントロールできるのがホームステージングです。
① 売却価格アップの実例
- 全米リアルター協会(NAR)の調査では、ステージングによって1〜10%の売却価格上昇が実際に起きていると報告。
- 日本国内でも、査定額4,500万円の中古マンションがステージング後に4,523万円で売れた事例や、1,000万円以上上乗せできた高額案件も。
ポイント:たった数十万円のステージング費用が、数百万〜数千万円の利益を生む可能性がある。
② 売却・賃貸スピードの改善
- アメリカ統計:ステージングした物件は売却までが平均73%早い。
- 日本国内の事例:通常124日かかっていた売却が、ステージング後は40日で成約。
- 賃貸でも「写真の第一印象」が決め手。SUUMOやHOME’Sなどポータルサイトでは、写真で反応率が3倍以上変わるケースも。
ポイント:保有期間が短くなれば、ローン利息・管理費・固定資産税の支払いを減らせる。
③ 他物件との差別化
- 新築や築浅の競合が多い都市部では、中古物件は比較対象にされがち。
- その中で「モデルルームのような見せ方」をするだけで、ネット掲載時にクリック率が上がり、内見予約が増加。

私は投資家仲間と内見に同行することがありますが、「家具がある物件は広く見える」とか「生活感が想像できる」といった声をよく聞きます。人は感情で動きます。ステージングはその“感情のスイッチ”を押す最短ルートだと確信しています。
第2章|積極的に活用すべき投資家タイプ
ホームステージングは、すべての投資家に効果的ですが、特にメリットが大きいのは以下のタイプです。
① 売却型投資家(短期転売・キャピタルゲイン狙い)
- 例:リノベして3年以内に売却するフリップ投資家。
- ステージングで成約スピードが上がれば、想定以上の回転率を実現可能。
- 仕入れから出口までの「投資サイクル」を短縮できるのが最大の武器。
→ ROIの観点
例えば3,000万円の物件を3%高く売却できれば+90万円。ステージング費用が15万円でも十分に回収可能。
② 都市部の賃貸経営オーナー
- 東京や大阪など空室競争が激しいエリアでは、内見時に選ばれるかどうかが勝負。
- 家賃を下げる前に、ステージングで「借りたい!」と思わせるほうが、収益を守れる。
- 実際にステージングで家賃1割アップに成功したケースも報告されています。
③ 築古・リフォーム投資家
- 築20〜30年の物件は、リフォームしても“古さ”が残る。
- ステージングで家具・小物を配置すると、「古い」ではなく「味がある」「おしゃれ」に見せられる。
- リノベの成果を最大限引き出す“演出効果”として必須。
④ 地方物件投資家
- 地方は賃貸需要が限定的で「空室リスク」が課題。
- ステージングによって、実際の入居生活をイメージさせ、迷っている入居希望者の背中を押せる。
- 地方の築古一戸建て投資においても、家具を入れるだけで成約率が跳ね上がる事例あり。

私自身も築古アパートや一戸建てを扱う中で、「空室が続いた部屋に家具を入れた途端、すぐ決まった」という経験を見てきました。入居希望者は“自分の未来像”を探しています。だからこそ、ターゲットに刺さるステージングは投資家の強力な武器になると断言します。
第3章|費用対効果と収益モデル
ホームステージングは「コスト」ではなく「投資」です。なぜなら、掛けた費用以上に売却益や家賃収入に反映される可能性が高いからです。
① 費用の目安
- ワンルーム〜1LDK規模:5万〜15万円
- ファミリータイプ(2LDK〜3LDK):15万〜30万円
- 戸建て:30万〜50万円
家具レンタル、設営・撤去費用込み。
バーチャルステージングなら3万〜10万円程度で済む場合もあります。
② 費用対効果の実例
- 3,500万円の中古マンション → ステージング費用20万円 → 100万円上乗せで成約
- 80㎡の築古マンション → ステージングなしでは3ヶ月空室 → ステージング導入で1ヶ月以内に成約、空室期間短縮で約30万円の損失回避
③ 投資家視点でのROI(投資回収率)
- 投資額:20万円
- 効果:売却額+100万円 → ROIは500%
- または、空室期間短縮で10万円節約 → ROIは50%
※どちらにしてもプラスで終わるケースが大半。

ちなみに弊社にもしっかりとしたホームステージングのプロがおりますので、不動産を売りたい方はぜひご相談してくださいね!
まとめ
ホームステージングは、不動産投資において単なる演出ではなく「資産価値を最大化する戦略」です。
売却価格の上昇、成約スピードの短縮、空室リスクの軽減といったメリットがあり、投資家にとっては費用以上のリターンが期待できます。
さらに知人業者との提携や紹介モデルを活用すれば、自分の投資成果だけでなく仲間の成功にも貢献しながら、追加収益を得る導線を作ることが可能です。
不動産市場が競争の激しい今だからこそ、立地や条件だけに頼らず「見せ方」に投資することが差別化につながります。
ホームステージングを積極的に取り入れ、収益を拡大する新しい投資戦略を実践してみてください。
ホームステージングのご相談はぜひ公式ラインから連絡くださいね!